1変数関数の行列への拡張
行列の関数ってテイラー展開で定義するっていうこと以外は意外とあまり知らなかったりする…
ジョルダン標準形をつかうと行列の関数が具体的にどういう風に計算できるかが分かりやすくなる。詳しい証明やら計算はここには書かない
まずジョルダン標準形について
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- ジョルダン細胞:
を関数のテイラー展開に代入すると、
この行列をを対角に並べたものがである。
そこで行列をジョルダン標準化したについては、テイラー展開の式に代入することで
となり、前述のことを使えば計算可能となる。つまり級数展開を介さずに計算することができる!
これのメリットは手計算がラクになること、収束半径を気にせずつかえることなどなど…
これをつかうと定数係数の連立微分方程式が結構簡単に解けるかも
ひとつ疑問があって、
はに一致するのか?ということ。
これが一致すれば、たとえばどんな行列でも指数演算子の形であらわせる。固有値がすべて異なる場合には以前示したのを少し直せば示せる。
ちなみに、2次と3次ジョルダン細胞にexpとlogを作用させたところ元に戻った。それなら一般でも成り立ちそうな気がする
2次ジョルダン細胞にたいして一般の関数f,gを作用したところ合成したものと一致した